前回こちらの記事で、レバインメソッドの3ステップを紹介しました。▼
テーマにしている書籍はこちら▼
『親から始まる「正解のない時代」を生き抜く世界基準の子育て』
書籍の中でアイシャさんが書かれていたのが、この3ステップを実践する前に意識すべき前提がある、ということです。
前回の記事からも分かっていただけたかと思いますが、アイシャさんの提唱するレバインメソッドのスタートは親の意識です。
親が変わり、家庭環境が変わり、子ども自身が内面から、根底から変わることを目的とするメソッドなのです。
この子育て本は単なるハウツー本ではありません。
「こう言われたときはこうしましょう」「これにこまったらこれがおすすめ!」
などシチュエーションに当てはめていけるような単純なものではないのです。
ですから、レバインメソッドの3ステップを行う前に、メソッドの基礎となる考え方や環境を整えておく必要があります。
そこで、本書ではレバインメソッドを行う前の前提として以下の7つの項目があげられています。
今回は前提としてあげられている7つのことと、その中で私が特に考えさせられた項目3つについて解説していきたいと思います。
まず、本の中で挙げられている7つのことは以下の通りです。
- 親子が互いに尊重する気持ち、信頼関係を持つ
- 子どもの気持ちを否定しない、バカにしない
- 人を傷つけることだけは許さない
- 「正直に」褒める
- 子どもの意見に反論してもいい
- それぞれの家庭のペースで進める
- エンパシーの大切さを教える
2. 子どもの気持ちを否定しない、バカにしない
本書の中でアイシャさんはパジャマで外に出たいと言ったオリーブちゃんの気持ちを尊重した、というエピソードを書いていました。
大人からすると「なんでそんなことするの/言うの?!」と思うことでも頭ごなしに否定するのではなく、一度やらせてみることで子どもの経験値が増えますよね。
もちろん人を傷つけることや、命の危険やケガにつながるようなことは親として全力で止めなければいけませんが、
できることは子どもの気持ちを尊重できるように心がけたいと思いました。
今なぜ自分は子どもに反対しているのか、単なる親のエゴではないか、と立ち止まって考えられると良いですね。
せっかくのアイデアや主張を簡単に壊してしまうことを繰り返すと、子どもは意思を表明しづらくなります。
夫婦で時々話をするのですが、めんペンに何か困ったことがあったときに、迷わず家庭で相談してほしいと思っています。
私たちが手を差し伸べたり、逃げ道を作ってあげたりできるチャンスをもらいたいからです。
家族はいつでも味方で、家は安心できる場所だと思っていてもらえるようにするためにも、安易に子どもを否定することや、バカにする態度には注意しなくてはいけないと思います。
4. 「正直に」褒める
以前褒めることについて記事を書きました。▼
ここには「いっぱい褒めよう!」と書いたのですが、何でもかんでも嘘をついてでもとにかく褒めれば良いというわけではありません。
アイシャさんの例えでは、自分が上司に褒められるところを想像して、と書いてありました。
「いいね」「できたね」「すごいね」などと一言でほめられるのと、
「いつも○○してくれるおかげで、みんなの雰囲気が良くなっているよ。ありがとう。」などと具体的に褒められるのと、どちらが嬉しいでしょうか。
私自身、教育現場で仕事をしているとどうしても短時間で複数人に満足してもらうために、つい雑な褒め方が増えてしまうのですが、
やはり一言でみんなと一緒に褒められた時と、具体的に褒められて自分を見てくれていたんだと感じた時では、心にささる深さが違うと思います。
後者の方が、例えば褒められたことについて自信を持つきっかけ、やる気になるきっかけにつながるような、影響の大きな言葉になると思うのです。
この本を読んでからは、少しでも相手の心に残る褒め方を心がけて、日々模索しております。
しかし子どものやることですから、結果だけを見るとどうしても褒めづらいこともありますよね。
アイシャさん曰く、嘘をついてまで褒めなくてよいということです。
まずは、大人の求める結果でなく、子どもの目線に立つこと。
そしてそもそも、一生懸命考えて伝えてくれたこと自体を認めること。
結果のみならず、努力と過程を見ること。
どうしても褒め下手だ、という人はこういったところを意識してみるのもよいかもしれません。
5. 子どもの意見に反論してもいい
反論するなんて、大人げないのでは?と思う方もいるでしょうが、これは対等な関係であるが故の反論です。
親が上、子どもが下、という上下関係でなく、大人も子どもも一つのチームを運営するための対等な立場の構成員です。
反論の仕方や言葉の選び方には注意する必要がありますが、親だからと言って子どもを勝たせなければいけないというわけではないのです。
そう言った経験から、子どもたちには考えの多様性や相手に自分の意見を伝える力、論理的思考などが育まれると思います。
聞いた話ですが、おいぬさんは子どもの頃から、お風呂でお父さんと様々な議論を交わしていたそうです。
どうしても言い負かされてしまうのを、どうにか反論しようと日々頑張って話す力がついたと言っていました。
今では「黙って」と言っても5分も黙れないほどよ~く喋ります。←
身の回りの様々な出来事に対して自分の意見を持っていてそれを言葉にできるので、そういったところはめんペンにも身に着けてほしい力です。
というわけで今回はレバインメソッドをする前に、前提として必要なことを一部解説してみました。
子育て中の方はもちろん、教育関係の仕事の方、子どもと接する機会のある方に役に立つヒントがたくさんあると思うので、
アイシャさんの本、おすすめです!
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