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今回は、本の内容と感想をシェアしていきたいと思います。
内容
大きく分けて3つの章があり、その一つずつに“おはなし”、“しらべてみよう”、“やってみよう”という3つのステップがあります。
まずは“おはなし”。
「欲しいものをねだっても買ってもらえなかった」
「誕生日プレゼントに欲しいものがありすぎて一つに決められない」
「欲しいものを買うにはお金が足りない時どうしよう」
などの子どもたちの日常生活によくありそうなエピソードを含んだものになっています。
次の“しらべてみよう”は、解説のコーナーといった感じです。
“おはなし”に関連する内容で「ほしいと必要の違い」、「どうして世の中にお金が誕生したのか」「価値とは何か」などが解説されていて、
出てくる用語はかみ砕いた言葉で説明も載っています。
各ページの下には、考え方の根拠となる世界人権宣言の条文まで紹介されていました。
根本的なところまで遡って解説されているので、一方的に押し付けられる感じがなく良いと思いました。
子どもたちにとっても、マネー教育のしっかりとした土台になりますね。
最後の“やってみよう”には短いお話しの後に選択肢が6つ書かれています。
自分ならどんなふうに思うか、どう行動するかを選択肢の中から選ぶと、次のページにそれぞれの選択肢に対してコメントが書かれています。
このコーナーでは、子どもの気持ちをいったん汲んだうえでやさしい言葉で書かれています。
こうしなければいけない、こうするのはよくない、と決めつけた書き方がされていないのが印象的でした。
感想
マネー教育というと、おこづかいでやりくりを学ばせようとか、家庭内起業をさせようとか、いろいろと見かけます。
この本は、そういった技術的なことは書かれていませんが、これから社会に出てお金と関わっていくために非常に大切な考え方が書かれていると思います。
そもそもお金はなぜあるのか、どうして大切にしなくてはいけないのかなどといった基本的なことを理解することができます。
また、欲しいのに買ってもらえない、まだ使えるけど新しい物がほしい、といった子ども時代特有のお金に関する悩みに対するアドバイスにもなります。
すべての漢字にルビがふってあるので、小学生くらいになれば一人で読むこともできますし、
小さいうちには大人が読み聞かせながら、いろいろと話し合うのもよいかもしれませんね。
すべてのマネー教育の第一歩に、とても良い本だと思います。
これからマネー教育をしたいと思う私自身の第一歩にもなりました。
ということで、『お金とじょうずにつきあう本』をご紹介しました。
今後もいくつかマネー教育関連の本をご紹介したいと思います。
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